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ガイドに雇ったPANDAK氏(↑の写真右端)に連れられてジャングルの中を歩き回った後、19マイル村の隣にある発電所の敷地に出てくると、木陰で青年(↑の写真中央)が自分に虫を売り込もうと待っていた。

「また、ヒョウモンカマキリかな」と、特に期待もせず虫の入った袋に目をやると、なんとそれは長年会いたいと思っていたオオカレエダカマキリではありませんか!

許可を得て手に取ってよく見ると、とんでもなく美しいカマキリである。また、想像していたよりずっとしっかりとした足取りで歩き、なかなかに力強い。

内心「高くありませんように…」と願いつつ、おずおずと採集者の青年に値段を聞くと、横からPANDAK氏が「100!」と一声。

「た、高えぇぇーっ!…つーか、コラー!PANDAKさん、,毎回毎回、アンタは交渉してる横から高値を言ってくるけど、一体どっちの味方なんじゃ〜!」と思ったが、「そりゃまぁ、むこうの味方だわなぁ」と思い直し、素直にRM100払った。RM100と言えば結構な額なのだが、日本円に換算すると3000円ちょっとなんだし、ここはケチる場面でもないか(苦笑)。

後でこの個体はオスだとわかって少々ガッカリしたが、それでも夢にまで見たカマキリである。帰国時まで大切にホテルのクローゼットの中で放し飼いにしていた。

しかし帰国直前、輸送のために少々手狭なプラケースに入れておいたら、なぜか後脚が1本取れた。それと平行してテレビ台の戸棚の中に放し飼いにしていたカレエダカマキリも中脚が一度に2本取れるという原因不明の災厄に見舞われており、このダブルパンチには本当に凹んだ。

それでも、とにもかくにも生かして日本に持ち帰れたのだが、程なくさらにもう1本後脚が取れると一気に調子を崩し、餌を少しも食べずに死んでしまった。

流石にカレエダカマキリともども飼育が難しいと言われているだけの事はあり、いまだに脚が取れた原因1つわからない…。

▲帰国後にきちんとした写真を撮るつもりだったのだが…。

▲正面から。

▲横から。

▲腹部。取れた後脚が痛々しい…。

▲凝りに凝った尾端。メスのはどうなってるのだろう?

▲最後に顔のアップ。また会いたいなぁ。