【2005年9月23日】

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大型のオスと交尾。
オスの方が大きいので交尾はやりにくそうに思えたが、オスは腹部を器用に曲げてうまく交尾をしていた。

【2005年9月19日】

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【2005年8月19日】

【2005年7月29日】

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昆虫は脱皮で体を膨らませる時に、強い圧力をかけて体液を移動させているらしく、たとえ小さな傷でもそこから体液が大量に漏れ出して死亡してしまう事故がまま起こる。

▲脱皮中に傷が開いたチョウセンカマキリ。

▲ぬけがらに残った出血跡。

羽化には成功したのだが、羽化時に傷口が開いたらしく、傷跡は前よりもしっかりと残ってしまった。 こうなったら仕方が無い。いつ傷口が悪化して死んでしまうか分からないが、せめて少しでも長生きをしてもらおうと、このまま飼育を継続する事にする。

待望の脱皮は無事に成功するも、まだ傷跡は折り目のようにしっかり残っており、以前のように蝶番の如くグラグラしなくはなったが完治したとは言い難い。

そこで次の脱皮に期待がかかるが、次の脱皮は羽化。即ちラストチャンスなのだ。

▲7齢(?) まだ傷跡が残る。

オオカマキリの6齢(?)幼虫を採集する時、脱皮直後の柔らかい体だと気付かずに掴んで、誤って前胸を折ってしまった。

「うわぁ、やってしまった!」と大後悔するも、胸を折られたご本人様は意外に平然としており、食事を与えたら普通にフンをした。どうやら内臓は傷付いていないようなので、次の脱皮でひょっとしたら治るかも知れぬと、祈るような気持ちで飼育を始めた。

【2005年7月12日】

最初の産卵。
以後、『食欲が無くなる→もうダメか!?→産卵でした』のパターンを何度も繰り返す。

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【2005年11月19日】

ここなら春まで大丈夫だろうと涼しげな場所に保管していた卵嚢から、幼虫が数匹ポロリポロリと孵化した。自然界でも早生まれはあるが、飼育者としてこれは大いに不覚……。

まぁ、せっかくなので親子で記念撮影。

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【2006年1月】

めでたく年を越すが、この頃からたびたび胸の傷から小さな出血が見られるようになる。

新年になっても食欲は衰えないが、大アゴが磨耗したのか噛む力が衰えたのか、餌に齧り付いても外皮がなかなか破れず、入れ歯の老人よろしくいつまでもモゴモゴやるようになった。

また、卵嚢は産むたびに小さくいびつな形になっていき、確実に老いを感じさせる。

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【2006年2月5日】

この日、産んだのは、もはや卵嚢ではなくただの泡のかたまり。
産後の食欲は相変わらず旺盛だったが、これが最後の産卵となる。

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【2006年2月12日】

最晩年は写真のように、ケースの中からいつもこちらをじっと見ていた。
『餌と関係のある何か』ぐらいには、私の存在を認識してくれたのだろうか。

この写真を撮った後、手で与えようが、もう何も食べなくなり、2月14日の朝、静かに逝った。
胸の傷が無ければ、もう少し長生きさせられたかもしれない。

私は長生きが美徳とは決して思わないが、この個体には詫びの意味も込めて、もっともっと長生きして欲しかった。

所詮、飼育者の自己満足ではあるけれど。



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